目立たないけど良い山・三方分山 (2022/1/28)

山行記録

厳冬真っ只中の1月末、精進湖の北に位置する三方分山へ行ってきました。

読み方は「さんぽうぶんさん」または「さんぽうぶんざん」。

おもしろい山名ですよね。
山頂部分を中心に、ちょうど三方向に境界尾根がのびていることから、三方分山という名が付いたのではないかと思います。地図を見ると、たしかにハッキリと、バランスよく分かれていますよね。


ちなみに三方分山は富士河口湖町、身延町、甲府市にまたがっており、山梨百名山と甲府名山に選定されています。

今回のルート&コースタイムは以下のとおり。

出典:国土地理院地図

■ルート&コースタイム
駐車場 8:05発 → 阿難坂 8:58~9:04 → 三方分山 9:38~10:19 → 精進山 10:28
→ 精進峠 11:02~11:12 → 根子峠 11:48 → パノラマ台 11:59~12:27
→ 根子峠 12:36 → 駐車場 13:06着

リハビリにはちょうどいいですね。

出発は8時05分。
陽が昇り気温が少しずつ上がってきた頃ですが精進湖はガッチガチに凍結しており、まるでスケートリンクのようでした。
危ないかもしれないと感じながらも立ち入れるのであれば帰りにでも寄ってみようかと思ったんですが、湖畔の脇にはしっかりと「氷上立入禁止」という看板が。

やっぱりダメみたいです(笑)。

湖畔を5分程歩き、途中から「旧 中道往還」に入ります。


ここは昔、駿河国(静岡)と甲斐国(山梨)を結ぶ重要な峠道のひとつだったそうですが、道はしっかりと舗装されており当時の面影は残っていません。

両脇に建ち並ぶ木造家屋を横目に、懐かしさを感じながらゆっくりと坂道を上ります。


明らかに廃墟になっているような建物、今は誰が管理しているのでしょうか。

中を覗いてみると20~30年ほど前の物であろう家具や食器が散乱しており、懐かしさと同時に不気味さを感じるほど。もう何年も人が住んでいるような形跡はありませんでした。


しばらく道を進むと未舗装の山道に変わり、ここからいよいよ“登山”の始まりです。

峠越えとして使われていたときはずいぶんと険しい道だったそうですが、今ではしっかりと踏み固められており特に危険な箇所はありません。ここから一気に斜面を上がっていきます。

35分程登り、阿難坂(女坂峠)に着きました。

駐車場からここまでは300mの標高差。残り200mは稜線上をグイグイと登ります。

正面に見えるピークが三方分山

天気がいいときは樹林の隙間から富士山を望めるんですが、この日はあいにく曇っており富士山はお隠れ状態。見えるのはバッキバキに凍った精進湖だけです(笑)。


阿難坂から35分程稜線を登り、9時38分、三方分山登頂。

ちなみに甲府名山には2019年に選定されていましたが、標柱自体は最近設置されたようです。
前回2021年3月に来たときはありませんでした。

ホントはここから雄大な子抱き富士の絶景が望めるはず……

富士山方面は相変わらずガスガスで何も見えません。

記念撮影……

てっぺんだけちょこっと見えた富士。今回は撮影が主ではなかったので、これでも十分満足です。

山頂での展望を堪能した後は、精進峠方面へ。
ここから一気に下ります。


精進湖はまだ凍っていました。
相当分厚い氷が張ってるんでしょうね。まさに“厳冬・極寒”です。

40分程で精進峠に着きました。

ここで下山するもよし、パノラマ台まで足をのばすのもよし。
どっちにしようか考えた末、パノラマ台まで行くことに決定。


リハビリ登山とはいえ、ここで下山するのはちょっと物足りなさを感じますよね。



微妙なアップダウンを繰り返しながら歩くこと45分、ようやくパノラマ台に到着です。


ここのパノラマ台、正式な山の名称はあるのかな?

展望台なのか、またはひとつの“山”としての位置づけなのか……。


地図を見る限りではたしかにピークになっているので山頂といえば山頂だと思うんですが、ちょっと気になるところですね。

富士山はガスガスで見えませんでしたが、遠くに見える御坂の主峰・黒岳や三ッ峠がくっきり見えました。
眺めはとても素晴らしいです。

ここから望む朝焼けや夕焼けも、ぜひ見てみたいものです。

ここには30分程滞在し、根子峠経由で下山しました。


13時06分、下山完了。

今回は珍しく誰とも会わず最初から最後まで一人ぼっちの登山でしたが、これはこれで案外楽しかったりもする。
充実した一日を過ごすことができてよかったです。

以上、三方分山の山行記録でした。

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